骨粗鬆症の治療
骨粗鬆症とは、骨に小さな穴が多発する症状で、背中が曲がったり、痛みや骨折が起こることがあります。これによって、寝たきりの症状になることがあり、症状が現れた場合は、早期に治療することが大切です。
治療
性別や進行度によって使用する薬は様々ですが、投薬による治療が一般的です。また、骨密度を増加させるための食事による療法もあせわて行う場合が多いです。
日常生活での予防も重要です。当院では予防についての指導もいたしますので、骨粗鬆症が気になりましたら、お気軽にご相談ください。
脊椎圧迫骨折の後遺症
脊椎圧迫骨折は身体にも日常生活にも様々な影響を及ぼします。保存療法が奏功しない場合、脊椎の変形の進行や痛みの残存などによるADLの低下、遅発性神経障害を合併する症例があります。痛みは、安静にしていると治ることもありますが、それだけではつぶれた椎体は元の形には戻りません。つぶれた椎体をそのままほうっておくと、背骨全体のバランスが崩れて行き、他の椎体にかかる負担が大きくなります。そのため、背骨がひとつ折れると、1年以内に次の骨折が発生しやすくなります(ドミノ骨折)。
脊椎圧迫骨折の手術治療法BKP(Balloon Kyphoplasty/バルーン カイフォプラスティ)
脊椎圧迫骨折によってつぶれてしまった椎体を、骨折前の形に近づけることによって安定させ、早期に痛みを軽減させることが可能です。治療期間も短縮でき生活の質(QOL)を向上と、骨折前の生活に早く戻ることを目的とした治療です。手術の侵襲が少い(5㎜程度の手術創が2か所のみ)ため患者様の身体への負担も軽く、短時間の手術(約20分以内)で早期に痛みの軽減が得られます。
①背中から針を刺入し、骨折した椎体への細い経路を作ります。そこへ小さな風船のついた器具を入れます。
②椎体の中に入れた風船を徐々に膨らませ、つぶれた骨を持ち上げて、できるだけ骨折前の形に戻します。
③風船を抜くと、椎体内に空間ができます。その空間を満たすように、骨セメントを充填します。
④手術は1時間程度で終わり、骨セメントは手術中に固まります。
BKP治療の手術対象となる方
骨粗しょう症による脊椎圧迫骨折の患者さんで、保存的治療によっても背中の痛みが改善されない方がBKP治療の対象になります。ただし、骨折した骨の数や形、全身の健康状態等によっては、 BKP治療を安全かつ有効に行なうことができないためにBKP治療の対象とならない場合もあります。また、ほかの骨も折れやすくなっている場合には、更なる骨折を防止するための骨粗しょう症の治療やコルセット装着による治療が必要です。
詳しくは、整形外科担当の先生にご相談ください。