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骨粗鬆症リエゾンチーム

骨粗鬆症リエゾンサービスOsteoporosis Liaison Service(OLS)

当院では2024年度より、骨折をした患者さんの次の骨折を防止することを目的に、骨粗鬆症治療を開始・継続できるよう骨粗鬆症リエゾンチームを結成しました。

取り組みとしましては ①患者さんを見つけ出す ②骨折リスクの評価 ③適切な治療介入 ④地域連携 をしていきます。

リエゾン(Liaison)とはフランス語で橋渡しという意味です。

患者さん・ご家族の方々を中心に医師・看護師・薬剤師・理学療法士・作業療法士・管理栄養士・臨床検査技師・社会福祉士・医療事務がメンバーです。

各職種が専門性を発揮し、治療・入院・退院後の生活を支援していきます。

骨リモデリング(骨代謝)

私たちの骨は1年で全身の約40%の骨が下記図のように新しく生まれ変わっています。

骨吸収という古い骨を壊して、骨形成という新しい骨を作るサイクルがあります。

骨粗鬆症について

骨粗鬆症は骨密度・骨質の低下により、骨強度が低下し骨折リスクが増大した状態です。WHO(世界保健機関)では、「骨粗鬆症は低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折する疾患である」と定義しています。

日本では2022年統計上、患者総数約1590万人(男性410万人、女性1180万人)と推計されています。

上記図のサイクルの中に加齢等による女性ホルモンの減少と慢性腎臓病・慢性閉塞性肺疾患(COPD)・内分泌系疾患や糖尿病・高血圧などの生活習慣病がある方も骨質低下のリスクがあり、治療対象は女性や高齢者だけの疾患ではありません。一度骨折を起こすと、次の骨折を起こしやすいことが統計で分かってきており、移動動作・食事・入浴などの日常生活動作の低下につながります。

 

OLSの取り組み

 

骨折で入院している・過去に骨折したことがある・骨折のリスクが高い患者さんに

骨密度測定・骨代謝マーカー採血の検査を行い、

注射製剤・内服薬の治療を行っています。

 

治療に伴い自己注射製剤や内服薬についての指導・説明を

メディカルスタッフで行っています。

 

薬物治療だけでなく運動・栄養面からの介入を行っています。

 

理学療法士・作業療法士による運動療法(リハビリテーション)や、患者さんと

ご家族さんへ運動指導、管理栄養士を中心としたNST(栄養サポートチーム)による

食事形態・内容の変更や患者さんとご家族様に栄養指導を実施しています。

 

社会福祉士による退院・通院先への検査値や治療内容の情報共有を行い、

退院支援と併行して骨粗鬆症治療が継続できるよう介入しています。

院内使用製剤

注射製剤

副甲状腺ホルモン薬

新しい骨が作られるのを促進します

注射製剤

副甲状腺ホルモン関連蛋白

新しい骨が作られるのを促進します

注射製剤

抗スクレロスチン抗体製剤

新しい骨が作られるのを促し、骨が破壊されるのを抑えます。

内服・注射製剤

ビスホスホネート薬

骨に沈着して、骨が壊されるのを抑えます。

注射製剤

抗RANKL製剤

骨を壊す細胞の働きを抑えます。

内服

選択的エストロゲン受容体修飾薬

女性ホルモン同様の働きで骨が壊されるのを抑えます

内服

活性型ビタミンD₃製剤

食べ物からのカルシウム吸収を補助します

 

メディカルスタッフからのメッセージ

医師・副院長 日本骨粗鬆症学会認定医 日本脊椎脊髄外科医・指導医 海老原貴之

 骨折は一度生じると次の骨折を生じやすくなるため、患者さんの状態に合わせた適切な診療方法を御提案して参ります。

 ぜひお気軽に御相談下さい。

外来看護師長 長澤良子

 「気がつけば私も骨粗鬆症!

 他人事ではありません。薬や食事・運動についても実際に自分が出来るのか、皆さんと一緒の気持ちで取り組んでいきたいです。

 継続することって大事ですよね、私も頑張ります!

病棟看護師長 今泉祐紀

 当院は急性期病棟37床と地域包括病棟10床の計47床の二次救急指定病院です。

 その内7割以上の方が骨折の診断で治療されています。

 年齢は10歳代~100歳代と幅広く、その中でも半数以上の方が初めての‘‘‘骨折,,です。

 二次性骨折予防の為に、骨粗鬆症リエゾンチームと話し合い、患者さん・ご家族の理解をしていただき診療を進めています。

 少しでも入院前の日常に戻ってもらいたいと考えております。

 OLSメンバーだけでなく、病院全体で積極的により取り組んでいけるよう、システム構築していく予定です。

 スタッフ一丸となって全力で頑張ります。

リハビリテーション科 理学療法士 木崎由美

 「身長が縮んだ」「背中が丸くなった

 こう感じたことはありませんか?

 もしかしたら‘‘骨粗鬆症,,が関係しているかもしれません。

 できる事から始めて、今から骨折・転倒予防をしていきましょう。

 リハビリテーション科では運動機能の向上や転倒予防・対策・指導等を行い、

 皆様の生活をサポートしていきます!

 

骨粗鬆症マネージャー・日本運動器看護学会認定看護師 川田俊哉

 入院中から退院後の生活スタイルを見据えて、患者さんの気持ちに寄り添い、ご家族の思いも汲み取り、診療のサポートを精進して参ります。

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